みなみ野動物病院

股関節脱臼

概要

犬の肩関節脱臼の発生は稀であり、猫では殆ど見られません。国内では、中、大型犬種よりも小型犬種に多く認められます。

原因

発症原因には、先天性と外傷性があります。先天性の好発犬種は、トイ・プードル、チワワ、ポメラニアン、ヨークシャテリア、ミニチュアピンシャー、シェットランド・シープドッグがあげられます。
診断は、整形外科的な身体検査とレントゲン画像検査が一般的です。

治療

治療は、先天性脱臼の場合には、症状が軽度の場合には、運動制限や非ステロイド系抗炎症薬などの投与を行います。
症状が重度に見られる場合には、外科的に整復、もしくは関節固定術や上腕骨頭切除術を行います。

一方、外傷性脱臼の場合には、麻酔科で整復後に包帯や副子などで固定します。
しかしながら、関節の構造上の問題からギブスなどの保存的治療で成功することは少ないです。
固定を外した後に肩関節が安定しない場合には、関節組織の損傷の増悪および周辺軟部組織の萎縮が起きる前に、速やかに外科療法を考えた方が良いとされています。

外科療法には、上腕二頭筋腱の内側・外側転移術や、靱帯の再建術、関節固定術、偽関節形成術等が報告されています。

レントゲン検査で、肩関節の脱臼が認められる。

股関節脱臼

ロッキングコンプレッションプレート(LCP)にて、肩関節固定術を実施。

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