リウマチ様関節炎
リウマチ様関節炎
リウマチ様関節炎とは、関節炎のうち、非感染性・免疫介在性疾患のひとつです。免疫介在性疾患(自己免疫疾患)とは、自身の免疫機構が自身の細胞を攻撃してしまう原因不明の疾患で、リウマチ様関節炎ではこれにより関節が炎症を起こします。その結果軟骨や骨が破壊され、痛みや倦怠感を生じます。あらゆる品種の犬で認められ、その多くは5歳以上の成犬で発症し、症状は進行性です。
症状
寝起きや休息後の動き出し時の跛行(不自然な脚の着き方)、関節拘縮(こわばり)、歩きたがらない、発熱、食欲不振など
診断
・X線検査:骨のびらん性変化(骨が破壊された所見)、関節液増加(クッション機能及び栄養供給のために関節内に生理的に存在する液体)、隣接する軟部組織の腫脹(骨以外の組織のこと)など
・血液検査:白血球の増加(感染や炎症時に増加する)、貧血、CRP(炎症マーカー)の高値、リウマチ因子陽性など
・関節液検査:関節液の粘稠性低下、濁り(本来関節液は透明で粘り気がある)、関節液中に好中球出現(白血球の1種で、炎症時に出現する)
・滑膜の病理診断(滑膜とは、関節を内張りする構造物)
治療
ステロイドや免疫抑制剤による内科療法