お知らせ
NEWS
愛玩動物看護師向け腫瘍セミナー
2023年7月8日
今回は、当院の腫瘍専門外来担当の中野優子先生に、「犬のリンパ腫」についてのセミナーを行なっていただきました。
リンパ腫とは、リンパ球という血液の免疫細胞が腫瘍化した疾患で、リンパ節や脾臓などのリンパ組織や、消化管や皮膚にもできる腫瘍のことです。
セミナーでは、このリンパ腫の種類、診断方法、診断するための細胞診検査の染色の方法、リンパ腫によって起こる血液や体調の異常、抗がん剤による治療と副作用のことなどをお話していただきました。
リンパ腫にも様々な種類があり、細胞診の検査で診断できるのは中~大型のリンパ球が50%以上増加した高悪性度のリンパ腫のみで、小~中型のリンパ球のリンパ腫は病理組織の検査に出す必要があります。また、それぞれ細胞診のスライドでどのように見えるかも異なります。
治療の話では、使用する抗がん剤には様々な種類がありそれぞれどのような副作用が起こるのかや、副作用で苦しむことが無いように予防的に吐き気止めのくすりを使うなど、改めて詳しく聞くことができとても勉強になりました。
動物看護師として、検査の時には診断に必要な細胞診の標本を正しい方法できれいに染色できるように心がけたいと思いました。
また、実際に治療する子がいる時には、抗がん剤治療をしている子にどんなことが起こる可能性があるのかを把握し、何か異常があったときにすぐに気づけるように、動物たちをよく観察していきたいです。
愛玩動物看護師 瀬尾美帆