腫瘍科外来
ONCOLOGY
診察のご案内
このようなお悩み、お抱えではないですか?
・からだにシコリがみつかった
・最近、食欲が落ちて痩せてきた
・手術をしたのに、近くのリンパ節が腫れてきた
・がん”と診断されたけど、腫瘍専門の獣医師の意見を聞いてみたい
・“がん”と診断されたけど、治療の選択肢が知りたい
・治療法がないと言われたけど、本当に何もできないの?
現在、犬の1/2、猫の1/3が悪性腫瘍になると言われており、悪性腫瘍は非常に身近な病気となりました。ワンちゃん、ねこちゃんの体調が悪くなったとき、それは、腫瘍が原因かもしれません。
当院では週に1度(目安)程度、腫瘍科に対して専門的治療知識・技術を持つ中野獣医師をお招きし、検査・治療を行っています。
セカンドオピニオンとしてのご受診、動物病院の先生方からの症例紹介も承っています。
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腫瘍科外来の診療方針
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犬猫の腫瘍は人間同様に転移するため、治療にあたる上でまず診断と転移の確認を正確に行う必要があります。
腫瘍を治療することがもっとも効率的な緩和に繋がることもありますが、ステージによってはあえて何もやらない選択肢も出てきます。しかしながら、緩和ケアはしっかり取り組んでいただくことが動物たちの生活の質向上に繋がります。
動物は家でお留守番し、飼い主様だけでのご来院でも構いません。緩和ケア目的でのご来院も歓迎しています。
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受診日
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2020年4月より診療開始予定です。週に1度程度、予約制にて診療予定です。
日程はホームページ上の獣医師カレンダーにて腫瘍科外来日をお探しいただくか、お電話にてお問合せください。
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外来料金/枠
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・診察希望の場合:初診料6,600円/枠+検査・治療費
検査・手術は別途費用がかかります。
複数の検査等で料金がかさむことが予想される場合は予めお伝えいたします。また、概算ご希望の方は受付、獣医師に遠慮なくお申し出ください。
・同一疾患継続の場合:再診料は3,300円
・ご相談希望の場合:相談料(6,600円)/枠
他院での検査結果をお持ちであればご持参ください。
<ご注意事項>
・ご予約の際に、診察希望あるいはご相談希望についてお知らせください。
・1枠25分にてご予約を承っています。じっくりご相談されたい場合は、2枠でのご予約も承っています。
・外来は多くのご予約を頂いております。1枠での診察・ご相談で時間が不足する場合は、改めてご予約をお願いいたします。
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お問い合わせ
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お気軽にご連絡ください。
腫瘍科診療のステップ
1、診断
まずはきちんと診断することが大事です。細胞診、組織生検→病理検査にて、本当に腫瘍かどうかを診断します。細胞診や組織生検が困難な部位では、しこりの画像検査(エコー、CT検査、MRI検査など)によって、腫瘍の暫定診断をします。
多中心型リンパ腫の細胞診像
2、転移の確認(ステージング)
まずはきちんと診断することが大事です。細胞診、組織生検→病理検査にて、本当に腫瘍かどうかを診断します。細胞診や組織生検が困難な部位では、しこりの画像検査(エコー、CT検査、MRI検査など)によって、腫瘍の暫定診断をします。
3、持病と全身状態の把握
悪性腫瘍は中高齢の患者さんが多く、心臓が悪い、腎臓が悪いなど持病があるのは当たり前です。また、腫瘍によって引き起こされた、貧血、血液凝固異常、高カルシウム血症などの有無を確認します。それらをきちんと把握した上で、積極的ながん治療が可能かどうかを判断します。
4、治療プランのご提示
がん治療には「がん」そのものに対する治療と痛みの緩和や栄養サポートを基本とした緩和治療と、全くコンセプトに違う治療が2つあります。現在、医療においても、緩和治療は“がん”と診断されたときから最期のときまで、症状緩和が必要なときに適宜提供されるべき、とされています。 がん病変にたいする治療(手術、抗がん剤、放射線治療)を実施する場合も、実施しない場合も、いずれの場合でも患者さんの生活の質を向上させる緩和治療は必須だと考えています。
がん病変に対する治療はまずは、標準治療という、「がん」と闘う際に最も勝算がある治療法を考えます。もちろん、それらの治療にはある一定のリスクが伴います。得られる治療効果とリスクを十分にご理解いただいた上で治療は実施されます。また、獣医療は費用の問題やご家族の価値観の問題もありますので、がん病変に対する治療はしっかりとご家族と相談しながら決めていく必要があります。
様々な事情でがん病変に対する治療をしない選択肢もあります。その際は、決して無治療ではなく、緩和治療をいつでも提供できること、今後予測される症状や緩和治療のタイミングについてご説明いたします。
セカンドオピニオン外来や緩和ケア外来も承っています。お気軽にご相談ください。
※緩和治療のみをご希望される場合や、既に精密検査済みの患者さんでは、診療のステップは上記の限りではありません。
担当獣医師のご紹介
中野 優子獣医師
経歴
2001年 | 大阪府立大学 農学部獣医学科 卒業 |
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2001年〜2006年 | 大阪市内の動物病院 |
2006年〜2020年 | 腫瘍専門の二次診療施設、日本小動物がんセンター(所沢)にて、犬、猫のがんの診断、ステージング、がん治療の原則と実際の病態を把握した治療プラン組み立て、薬物療法から緩和ケアまで幅広くがん治療に携わる。 |
2019年 | 東京慈恵会医科大学大学院にて博士号(医学)を取得 |
所属学会
日本獣医学会
日本獣医がん学会
日本プライマリ・ケア連合学会